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賃貸保証料は更新のたびに必要?初回・年間・月額方式の総額を比べる

賃貸契約書と保証料の内訳を確認する入居希望者。

賃貸保証料は更新のたびに必要?初回・年間・月額方式の総額を比べる

賃貸保証会社の更新保証料は、入居後も家賃滞納などを保証する契約が続くため、その継続期間に対して支払う費用です。初回保証料だけで終わるとは限らず、年間払い、2年ごとの更新、月額払いなど、契約する商品によって請求方法が変わります。

2026年8月1日時点の公開情報を確認すると、同じ「家賃保証」でも料金体系には大きな違いがあります。家賃だけで比べず、共益費や駐車場代を含む算定基礎、入居予定年数、収納手数料まで含めて総額を見ることが重要です。

この記事で分かること

  • 更新保証料を支払う理由
  • 初回・年間・月額方式の違い
  • 月額賃料等が8万円の場合の総額例
  • 契約前と退去時に確認したい条件
目次

更新保証料は「賃貸契約の更新料」とは別の費用

結論からいうと、保証料は保証会社との契約に対する費用であり、貸主へ支払う賃貸借契約の更新料とは別物です。

家賃債務保証は、借主が家賃などを支払えないときに、保証会社が契約の範囲内で貸主へ立替払いする仕組みです。保証会社が支払った分は免除されるわけではなく、原則として借主が保証会社へ返済します。

国土交通省は家賃債務保証業者の登録制度を設けていますが、登録は任意です。したがって、国への登録の有無だけでなく、実際の保証委託契約書や重要事項説明書で料金と保証範囲を確かめる必要があります。

なぜ入居時に一度払えば終わりではないのか

保証会社は、借主が住み続ける間、契約で定めた債務を保証します。保証期間が続けば、滞納発生時の立替えや請求、契約管理などの業務も続きます。この継続する保証に対して設定されるのが、更新保証料や継続保証委託料、月額保証料です。

ただし、すべての商品に更新保証料があるわけではありません。公開されている料金例にも、次の方式があります。

  • 入居時の初回保証料と、毎年の継続保証料を支払う
  • 初回保証料と、2年ごとの更新保証料を支払う
  • 初回保証料を抑え、毎月保証料を支払う
  • 入居時に高めの保証料を払い、定期的な更新料を設けない

ここがポイント: 「更新料があるか」だけでは高いか安いかを判断できません。入居期間を決め、初回・継続・月額・収納関連の費用を合計して比べます。

初回・年間・月額方式はどう違う?

料金方式の違いは、総額だけでなく、支払いが発生する時期にも表れます。

初回+年間払い

入居時に初回保証料を払い、その後は1年ごとに継続保証料を支払う方式です。

全保連が公開している重要事項説明書では、住居用の「毎年プラン」の例として、次の料金が示されています。

  • 初回保証委託料:月額賃料の50%(下限2万円)
  • 継続保証委託料:毎年1万3,000円
  • 支払時期:保証開始日から満1年を経過するごと

毎年まとまった支出が発生するため、契約開始月を家計の予定に入れておく必要があります。

初回+2年ごとの更新払い

賃貸借契約でよく見られる2年周期に近い方式です。ただし、保証契約の更新日が部屋の契約更新日と必ず一致するとは限りません。

日本賃貸保証(JID)の「JIDトリオ」では、住居用について次の料金例が公開されています。

  • 初回保証料:月額賃料等の30%(最低1万2,000円)
  • 更新保証料:月額賃料等の30%/2年(最低1万2,000円)

割合制なので、家賃や共益費などの合計が高いほど、初回と更新時の支払額も増えます。

初回+月額払い

毎月の家賃などと一緒に保証料を支払う方式です。年1回の大きな請求を避けやすい一方、長く住むほど支払回数が増えます。

JIDの商品資料には、住居用の分割型商品の例として、初回30%・月額1.5%や、初回50%・月額1.0%といった組み合わせが掲載されています。最低保証料も設定されているため、単純に料率だけを掛ければよいとは限りません。

JIDの約款では、分割型商品について、契約始期日の翌月から所定の月額保証料を支払うことが定められています。商品によって保証範囲や付帯サービスが異なるため、料率だけの比較は避けましょう。

初回のみの方式

定期的な継続保証料を設けず、入居時にまとめて支払う商品もあります。

全保連の公開資料には、住居用の「初回のみプラン」として、初回保証委託料が月額賃料の120%(下限4万円)という例があります。長期入居なら年払いより総額を抑えられる場合がありますが、早く退去すると割高になる可能性があります。

月額賃料等8万円なら4年間でいくらかかる?

比較の結論は、短期入居では初回負担の小さい方式、長期入居では継続料を含む累計額を重視することです。

ここでは、家賃・共益費など保証料の算定対象となる月額賃料等を8万円、入居期間を4年間と仮定します。各社の公開料金を同一商品として比較するものではなく、料金方式による支払い方の違いを見る試算です。

公開料金を当てはめた試算

  • 初回50%+毎年1万3,000円
  • 初回:4万円
  • 4年間の継続料:3万9,000円(1年目・2年目・3年目の各満了時)
  • 合計:7万9,000円

  • 初回30%+2年ごと30%

  • 初回:2万4,000円
  • 2年経過時の更新:2万4,000円
  • 合計:4万8,000円

  • 初回30%+月額1.5%

  • 初回:2万4,000円
  • 月額:1,200円
  • 月額分48回:5万7,600円
  • 合計:8万1,600円

  • 初回120%・定期更新料なし

  • 初回:9万6,000円
  • 合計:9万6,000円

試算上は初回30%・2年更新型が最も低くなりますが、これだけで契約先を決めることはできません。保証される債務、保証上限、原状回復費用などの扱い、集金サービスの有無が商品ごとに違うからです。

また、4年目の更新日を迎えた後も入居を続ける場合は、その時点で次の更新料が発生する商品があります。「4年間」の数え方は入退去日と更新日の関係で変わるため、上の金額はあくまで更新日前に退去する前提です。

誰が対象で、何を基準に計算するのか

保証料の対象は、保証会社の利用が入居条件となっている物件の借主などです。ただし、利用できる保証会社や商品を借主が自由に選べないこともあります。

保証料の計算で特に確認したいのが、「月額賃料等」に含まれる項目です。JIDトリオでは、家賃だけでなく、管理費、共益費、駐車場代など賃貸借契約に関わる金額の合計が月額賃料等とされています。

例えば、次の契約を考えます。

  • 家賃:7万円
  • 共益費:5,000円
  • 駐車場代:1万円
  • 合計:8万5,000円

初回保証料が50%なら、家賃だけを基準にした3万5,000円ではなく、合計額を基準にすると4万2,500円です。何が算定対象に含まれるかで、同じ物件でも見込額が変わります。

料金が変わりやすい条件

  • 住居、事業用、駐車場など物件の用途
  • 家賃、管理費、共益費、駐車場代の合計
  • 一般、学生、法人など申込者や契約の区分
  • 通常型、分割型、初回のみ型などの商品
  • 家賃の収納・送金サービスや付帯保証の有無
  • 契約中の賃料等の増額

JIDの約款では、毎月支払総額が契約期間中に増額された場合、増額分に応じた追加保証料を請求できるとしています。更新時だけでなく、家賃や共益費が変わったときも確認が必要です。

支払日はいつ?賃貸借契約の更新日とは限らない

保証料の開始時期と更新日は、保証委託契約書に記載された保証開始日を基準に確認します。

全保連の毎年プランでは、保証開始日から満1年を経過するごとに継続保証委託料を支払う条件です。一方、JIDトリオの住居用は2年ごとの更新です。月額型では、商品によって契約開始翌月から毎月の請求が始まります。

確認する日付は次の4つです。

  • 保証開始日
  • 初回保証料の支払日
  • 継続保証料または更新保証料の基準日
  • 退去・明渡しによる保証終了日

賃貸借契約が自動更新でも、保証契約では支払いが必要になることがあります。反対に、部屋の更新料と保証会社の更新保証料が同じ月に重なれば、家計への負担が一時的に大きくなります。

生活への影響は「入居時」より「住み続けた総額」で見る

保証料は、敷金や仲介手数料と一緒に初期費用へ計上されるだけではありません。年間型や月額型では、入居後の固定費にもなります。

短期入居では返金条件が重要

初回のみ型は、その後の定期請求がない代わりに、入居時の負担が大きくなります。転勤などで短期間に退去する可能性がある人は、中途解約時の返金条件を必ず確認してください。

全保連の公開資料では、受領済みの初回保証委託料と継続保証委託料は返金しないとされています。JIDトリオにも、保証期間中に中途解約しても保証料を返還しない旨の記載があります。

長期入居では更新回数が効く

年間1万3,000円なら、1回の支払いは初回保証料より小さく見えます。しかし、5年、10年と住めば累計額は増えます。

比較時は、次の式で予定入居期間の総額を出すと分かりやすくなります。

総額=初回保証料+更新・継続保証料の累計+月額保証料の累計+収納などの手数料

保証料の最低額が設定されている商品では、料率計算の結果が最低額を下回っても、最低保証料が適用されます。

契約前に必要な対応

最も実用的な対策は、不動産会社から保証委託契約の料金欄を入手し、入居予定期間で試算することです。

申し込み前に確認する7項目

  1. 初回保証料はいくらか
  2. 年間・2年ごと・月額のどの方式か
  3. 保証料率を掛ける「月額賃料等」に何が含まれるか
  4. 最低保証料があるか
  5. 家賃収納や口座振替の手数料が別にかかるか
  6. 賃料増額時に追加保証料が発生するか
  7. 中途解約や退去時に未経過分が返金されるか

募集図面に「保証会社加入必須」「初回50%」としか書かれていない場合、それだけでは総額を判断できません。更新料、月額料、収納手数料を含む書面を確認しましょう。

契約後にしておくこと

  • 保証委託契約書と重要事項説明書を保存する
  • 更新月をカレンダーや家計簿に登録する
  • 引き落とし口座の残高を更新日前に確認する
  • 家賃や共益費の改定通知が来たら保証料への影響を尋ねる
  • 退去連絡時に保証契約の終了手続きも確認する

注意したい例外と誤解

保証料については、名前の似た費用や契約終了の条件を取り違えないことが重要です。

滞納分を立て替えてもらっても返済義務は残る

保証会社による立替払いは、借主の家賃が免除される制度ではありません。保証会社は立て替えた金額を借主へ請求します。全保連の公開資料には、代位弁済時の保証事務手数料についても記載があるため、滞納時には通常の保証料以外の費用が生じる場合があります。

更新保証料と部屋の更新料は別々に発生し得る

部屋の更新料は賃貸借契約に基づき、更新保証料は保証委託契約に基づきます。さらに、火災保険の更新費用が同じ時期に必要になるケースもあります。それぞれの支払先と根拠となる契約書を分けて確認してください。

国土交通省への登録は義務ではない

家賃債務保証業者の国への登録制度は任意です。登録業者については国土交通省が一覧を公表しているため、会社情報を確認する材料にはなりますが、登録だけで個別商品の料金が一律になるわけではありません。

料金だけで保証内容を同じと判断しない

初回料率が低い商品でも、保証範囲や上限、原状回復費用、残置物対応、法的手続きに関する条件が異なります。借主が料金を比べる際も、貸主や管理会社がどの保証を必要としているかによって、利用可能な商品が絞られます。

よくある質問

保証会社を使っていなくても更新保証料はかかりますか?

滞納による立替払いを利用していなくても、契約上の保証が継続していれば料金が発生する商品があります。保険と同様に「実際に立替えがあった回数」だけで決まる費用ではありません。

更新保証料を払わず、保証会社だけ解約できますか?

物件の入居条件として保証契約の継続が求められている場合、借主の判断だけで保証会社を外せるとは限りません。賃貸借契約書、保証委託契約書を確認し、管理会社へ相談してください。

連帯保証人がいれば保証料は不要ですか?

物件や審査条件によります。連帯保証人がいても保証会社の利用が必須となる契約があるため、募集条件と審査後の案内を確認する必要があります。

退去する年も年間保証料を全額払いますか?

退去日と更新日の前後関係、解約通知、契約条項によって変わります。支払い済み保証料を返金しない商品もあるため、退去予定が決まったら更新日前に不動産会社と保証会社へ確認しましょう。

最後に確認すべき3つの数字

保証料を比較するときは、初回の料率だけで決めず、次の数字を同じ紙に書き出してください。

  • 入居時に必要な金額
  • 予定入居期間中に発生する更新・月額費用の合計
  • 解約時に返金されない金額

特に確認したいのは、次の保証料が発生する日と、その前に退去した場合の扱いです。募集図面に更新条件がなければ、契約前に保証委託契約書の該当欄を見せてもらうことが、想定外の支出を防ぐ最短の方法です。

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