無料で始めた会計ソフト、2年目はいくら?初年度無料と有料版の確認ポイント
家計簿アプリやクラウド会計ソフトは、無料版・無料体験・初年度優待で始めやすい一方、更新時に年額課金へ切り替わるプランがあります。
2026年7月8日時点の公式料金を見ると、個人事業主向けの「やよいの青色申告 オンライン」はセルフプランとベーシックプランが1年間無料のキャンペーン対象で、無料期間終了後はセルフプランが年額11,800円+税、ベーシックプランが年額22,800円+税です。トータルプランは初年度年額19,800円+税、次年度以降は年額39,600円+税とされています。
まず見るべきなのは「今月いくらか」だけではありません。無料期間の終了日、次年度の更新額、サポートの有無、事業用機能が必要かを分けて確認することが大切です。
- 確認日:2026年7月8日
- 主な対象:個人事業主、副業収入がある人、小規模法人、家計管理アプリから会計ソフトへ移る人
- 注意点:無料版と有料版の違いは、機能制限だけでなくサポート・連携・更新条件にも出る
- 料金差が出る場面:無料期間終了後、年払い・月払いの選択、利用人数追加、請求書郵送などの従量課金
何が変わるのか:無料利用から更新時の有料課金に注意
会計ソフトで最も見落としやすい変化は、契約直後ではなく無料期間が終わるタイミングに起きます。
「無料で使える」と表示されていても、ずっと無料とは限りません。特に確定申告ソフトやクラウド会計は、初年度だけ無料、または無料体験後に自動更新の決済方法登録が必要になる場合があります。
やよいの青色申告 オンラインの例
弥生の公式ページでは、2026年7月8日時点で次の料金が示されています。
| プラン | 初年度・キャンペーン | 次年度以降 | 主な違い |
|---|---|---|---|
| セルフプラン | 1年間無料 | 年額11,800円+税 | WebFAQ中心。製品機能は利用可能 |
| ベーシックプラン | 1年間無料 | 年額22,800円+税 | 電話、メール、チャットなどの操作質問に対応 |
| トータルプラン | 年額19,800円+税 | 年額39,600円+税 | 操作質問に加え、仕訳相談・経理業務相談などに対応 |
ここで重要なのは、弥生の場合、料金プランの違いが「帳票作成できるかどうか」だけではない点です。公式FAQでは、どのプランでも確定申告などの全機能が使える一方、プランごとにサポート範囲が異なると説明されています。
つまり、料金差は「機能の数」よりも「困ったときに人へ聞けるか」に出ます。
ここがポイント: 無料期間中に見るべきなのは、入力画面の使いやすさだけではありません。確定申告前に操作で詰まったとき、電話・チャット・メールのサポートが必要かを先に決めておくと、更新時の料金差を判断しやすくなります。
対象者:家計管理だけの人と申告が必要な人で選び方が変わる
家計簿アプリと会計ソフトは似ていますが、料金を払う目的が違います。
家計簿アプリは、銀行口座やクレジットカード、電子マネーの利用明細をまとめて見たい人向けです。日々の支出、貯蓄、サブスク費用を確認する用途が中心になります。
一方、会計ソフトは、売上・経費・仕訳・帳簿・確定申告書類を扱います。副業や個人事業で申告が必要な人は、無料家計簿アプリだけでは足りない場面があります。
有料版を検討しやすい人
- 青色申告をする個人事業主
- 副業収入があり、経費や売上を分けて管理したい人
- インボイス制度や電子帳簿保存法への対応を確認したい人
- レシート読み取り、金融機関連携、自動仕訳を使いたい人
- 確定申告の直前に操作サポートを受けたい人
無料版や低額プランで足りる可能性がある人
- 家計の支出把握だけが目的の人
- 確定申告が不要な給与所得者
- 年に数回だけ収支を確認できればよい人
- サポートを使わず、ヘルプページを読んで進められる人
「有料なら安心」と決める必要はありません。逆に、事業の帳簿を作る人が無料家計簿アプリだけで済ませると、申告時に売上・経費・証憑の整理で手戻りが出ることがあります。
開始時期:無料期間の終了月と更新案内を確認する
料金負担が始まる日は、サービスごとの契約条件で決まります。
弥生の公式ページでは、初年度優待価格の利用には自動更新の決済方法として口座振替またはクレジットカード情報の登録が必要とされています。また、次年度の更新前に案内メールが届き、契約終了月の前月末日までにキャンセル可能と説明されています。
確認する順番は次の通りです。
- 申込日と無料期間の終了日
- 次年度以降の年額料金
- 自動更新の有無
- キャンセル期限
- プラン変更が可能か
特に年額プランは、月々の支払い感覚が薄くなります。11,800円+税、22,800円+税、39,600円+税のように年単位で請求される料金は、更新前に家計や事業経費として見込んでおく必要があります。
生活への影響:小さく見えても年額では差が出る
会計ソフトの料金は、スマホのサブスクや動画配信と同じ月額感覚で見ると判断を誤りやすい分野です。
たとえば、やよいの青色申告 オンラインでは、セルフプランとベーシックプランの次年度以降の差は年額11,000円+税です。この差額で得られるものは、主に操作質問へのサポートです。
この11,000円+税を高いと見るかは、利用者の状況で変わります。
- 確定申告に慣れていて、WebFAQで解決できる人:セルフプランで足りる可能性がある
- 初めて青色申告をする人:操作サポートのあるベーシックプランが候補になる
- 仕訳や経理処理そのものに不安がある人:トータルプランの相談範囲を確認する価値がある
法人や小規模事業向けでは、さらに利用人数や追加機能が料金に影響します。マネーフォワード クラウドの公式料金では、法人向けの基本料金として、ひとり法人プランが年払い2,480円/月、スモールビジネスプランが年払い4,480円/月、ビジネスプランが年払い6,480円/月と示されています。いずれも表示価格は税抜です。
同ページでは、ビジネスプランで4名以上からアカウント追加が300円/名、AI-OCRが月101件以上で20円/件、請求書の郵送が210円/通といった従量課金も掲載されています。
つまり、事業用ソフトでは「基本料金だけ」では総額が見えません。人を追加する、紙の請求書を郵送する、領収書読み取りを多く使うと、毎月の負担が上がります。
必要な対応:契約前に見るべき5項目
料金を比較するときは、プラン名よりも利用場面から逆算すると迷いにくくなります。
1. 無料期間はいつ終わるか
「1年間無料」「初月無料」「無料体験」では、終了日と更新条件が違います。申込直後に、契約画面や確認メールで終了日を控えておきます。
2. 次年度以降はいくらか
初年度優待だけを見ず、2年目の通常料金を確認します。弥生のように、同じサービスでもセルフ、ベーシック、トータルで次年度以降の年額が大きく変わる場合があります。
3. サポートは必要か
会計ソフトでは、入力機能よりもサポートの違いが料金差になることがあります。電話、メール、チャット、画面共有、仕訳相談のどこまで必要かを決めます。
4. 追加料金が発生する使い方はあるか
法人向けや複数人利用では、アカウント追加、OCR件数、郵送代行、給与・勤怠・経費精算などで料金が増える場合があります。公式料金表の「従量課金」「オプション料金」を確認します。
5. 解約・キャンセル期限はいつか
年額契約は、更新後に気づくと返金条件が限られることがあります。更新案内メール、契約終了月、キャンセル期限を確認しておくと、不要な継続を避けやすくなります。
注意点:無料版と有料版の違いを「安さ」だけで決めない
無料版や低額プランを選ぶこと自体は問題ありません。ただし、会計ソフトでは「安いプランにした結果、確定申告前に詰まる」ことが負担になる場合があります。
一方で、最上位プランが全員に必要なわけでもありません。帳簿入力に慣れていて、操作方法を自分で調べられる人なら、サポート範囲を絞ったプランで足りることもあります。
注意したいのは次の点です。
- キャンペーン価格は恒久料金ではない
- 「無料」は初年度・一部機能・一定条件に限られることがある
- 税抜表示と税込表示が混在する場合がある
- 年払いは月額換算が安く見えても、請求は年単位になる
- 複数人利用や郵送代行などは別料金になることがある
- 家計簿アプリの無料版では、事業の確定申告に必要な帳票作成まで対応しない場合がある
料金表は更新されることがあります。申込前には、公式サイトの料金ページ、契約画面、更新案内メールの3つを確認してください。
FAQ:よくある確認ポイント
家計簿アプリの有料版と会計ソフトは同じですか?
同じではありません。家計簿アプリは支出や資産の見える化が中心です。会計ソフトは、売上・経費・仕訳・帳簿・確定申告書類の作成を扱います。
無料期間だけ使って解約できますか?
サービスごとに条件が異なります。弥生の公式ページでは、次年度の更新前に案内メールが届き、契約終了月の前月末日までにキャンセル可能と説明されています。ほかのサービスも、申込前にキャンセル期限を確認してください。
年払いと月払いはどちらを見るべきですか?
比較では年額の総額を見ます。月額表示が小さくても、実際には年払いで一括請求される場合があります。事業用なら経費計上の時期も確認しておくと安心です。
いちばん安いプランで十分ですか?
確定申告や帳簿作成に慣れている人なら十分な場合があります。初めて申告する人、操作で詰まりやすい人、仕訳や経理処理の相談が必要な人は、サポート範囲まで含めて比較してください。
今後の注目点
家計簿アプリや会計ソフトの料金は、無料枠、年払い割引、初年度優待、追加課金の組み合わせで変わります。今後見るべきなのは、単純な「値上げ」だけではありません。
- 無料プランの機能制限が変わるか
- 初年度無料キャンペーンの条件が変わるか
- 次年度以降の通常料金が改定されるか
- 電子帳簿保存法、インボイス制度、e-Tax対応がどのプランに含まれるか
- 利用人数、OCR、郵送代行などの従量課金が増えるか
無料で始めた人ほど、更新前に一度立ち止まる必要があります。見るべき画面は料金表だけでなく、契約中プラン、更新日、キャンセル期限、実際に使っている機能です。
