車の税金は普通車と軽でここが違う:2026年に確認したい固定費
2026年5月31日時点で、車を持つ人がまず確認したい変更点は、購入時にかかっていた自動車税・軽自動車税の環境性能割が2026年3月31日で廃止済みになった一方、毎年の自動車税・軽自動車税や車検時の自動車重量税は引き続きかかる、という点です。
普通車と軽自動車の違いは、税金の名前だけではありません。誰に課税されるか、どこから納税通知が来るか、税額の決まり方も変わります。
- 普通車の自動車税は、主に排気量で年額が決まる
- 軽自動車税は、市区町村が課税し、四輪の自家用乗用なら標準税率は年10,800円が目安
- 2026年4月以降の取得では、購入時の環境性能割は廃止済み
- 古い車はグリーン化特例の重課で年税額が上がる場合がある
何が変わったか:購入時の環境性能割は廃止済み
2026年度の自動車関係税制で大きいのは、車を取得したときに燃費性能などに応じてかかっていた環境性能割の廃止です。
財務省の「令和8年度税制改正の大綱」では、自動車税環境性能割と軽自動車税環境性能割を2026年3月31日で廃止するとされています。つまり、2026年4月1日以後に車を取得する場合、少なくともこの「環境性能割」という取得時の地方税はなくなっています。
ただし、車を持つ固定費が消えたわけではありません。
残る主な負担は次の3つです。
- 毎年かかる自動車税または軽自動車税
- 車検時などにかかる自動車重量税
- 自賠責保険、任意保険、駐車場代、燃料代、整備費
ここがポイント: 2026年4月以降は「買うときの環境性能割」はなくなりましたが、「持っている間の年税額」と「車検時の重量税」は残ります。固定費を比べるなら、購入時だけでなく毎年・車検ごとの支払いまで見る必要があります。
自動車税と軽自動車税の違い
同じ「車の税金」でも、普通車と軽自動車では見る場所が違います。
普通車は都道府県、軽自動車は市区町村
普通車にかかる自動車税は、4月1日現在で車検証に所有者として登録されている人に課税されます。東京都主税局の案内では、5月上旬に納税通知書が送られ、5月末日までに納める扱いです。
一方、軽自動車税は市区町村の税金です。尼崎市の案内でも、4月1日現在で軽自動車等を所有している人が納税義務者とされています。
税額の決まり方も違う
普通車の自家用乗用車は、排気量ごとに年額が分かれます。東京都主税局の税率表では、2019年10月1日以後に初回新規登録された自家用乗用車の場合、主な年額は次の通りです。
| 区分 | 年額の例 | 見るポイント |
|---|---|---|
| 電気自動車・1リットル以下 | 25,000円 | 排気量がないEVもこの表では25,000円 |
| 1リットル超〜1.5リットル以下 | 30,500円 | コンパクトカーで該当しやすい |
| 1.5リットル超〜2リットル以下 | 36,000円 | 小型・普通乗用車でよく見る帯 |
| 2リットル超〜2.5リットル以下 | 43,500円 | SUVやミニバンで確認したい帯 |
軽自動車は、排気量660cc以下の四輪以上の軽自動車について、初度検査年月などで税額が変わります。尼崎市の2026年度課税分の例では、四輪以上・乗用・自家用の標準税率は年10,800円です。
同じ「自家用の車」でも、普通車の1.5リットル以下が年30,500円、軽自動車の自家用乗用が年10,800円なら、年税額だけで見ると差は19,700円あります。
対象者:4月1日に車を持っている人
毎年の自動車税・軽自動車税で見る基準日は、基本的に4月1日です。
対象になりやすい人は次の通りです。
- 4月1日時点で普通車を所有している人
- 4月1日時点で軽自動車、原付、小型二輪などを所有している人
- ローンなどで所有権留保があり、車検証上の使用者・買主として扱われる人
- 13年を超える古い車を持っている人
注意したいのは、軽自動車です。軽自動車税は月割りの還付がない自治体が一般的で、年度途中に廃車や譲渡をしても、その年度分は4月1日時点の所有者にかかります。具体的な扱いは自治体の案内で確認してください。
開始時期と適用日:2026年はここを見る
2026年に確認する日付は、主に3つです。
- 2026年3月31日:自動車税・軽自動車税の環境性能割が廃止
- 2026年4月1日:その年度の自動車税・軽自動車税の課税基準日
- 2026年5月ごろ:納税通知書が届き、自治体の納期限までに納付
さらに、車検時には自動車重量税も見落とせません。国税庁は、自動車重量税を「車検などの際に自動車の重量等に応じて課税される国税」と説明しています。
国土交通省の案内では、エコカー減税は排出ガス性能や燃費性能に優れた車について、自動車重量税を免税・軽減する制度です。対象車や軽減率は車種・登録時期・燃費基準で変わるため、車検前に車検証とメーカー資料、国土交通省の照会サービスを確認するのが確実です。
生活への影響:年税額だけでなく「古さ」と「車検」を見る
固定費を抑える目的で普通車から軽自動車へ乗り換える場合、年税額の差は見えやすい部分です。ただし、税金だけで判断すると見落としが出ます。
古い車は重課の対象になることがある
東京都主税局の案内では、自動車税種別割のグリーン化で、ガソリン車・LPG車は初回新規登録から13年を超えるもの、ディーゼル車は11年を超えるものが重課の対象です。重課率は乗用車でおおむね15%です。
軽自動車でも、尼崎市の案内では、最初の新規検査から13年を経過した三輪・四輪以上の軽自動車に、標準税率におおむね20%上乗せの重課税率が適用されます。四輪以上・乗用・自家用なら、標準税率10,800円に対し、重課税率は12,900円です。
車検時の重量税も固定費に入る
自動車重量税は毎年の納税通知書ではなく、車検などのタイミングで負担します。そのため、家計管理では「年1回の税金」と「車検ごとの税金」を分けて積み立てる方が実感に合います。
たとえば、買い替えを考えるときは次の順で確認すると、税金の差が見えやすくなります。
- 車検証で普通車か軽自動車かを確認する
- 普通車なら排気量、軽自動車なら初度検査年月を見る
- 初回新規登録・最初の新規検査から13年超かを確認する
- 次の車検時期と自動車重量税を確認する
- 保険料、燃料代、駐車場代、整備費を加えて年額に直す
必要な対応:納税通知書だけで終わらせない
2026年時点で車の固定費を見直すなら、納税通知書の金額を払って終わりにせず、車検証の情報と合わせて確認するのが近道です。
確認する項目は多くありません。
- 車検証の「初度登録年月」または「初度検査年月」
- 排気量、車両重量、用途、自家用・営業用の別
- 納税通知書の税額と納期限
- 次回車検日と車検時にかかる自動車重量税
- 13年超の重課対象に入っていないか
- EV、天然ガス車、プラグインハイブリッド車などの軽減対象に当たるか
買い替え前なら、販売店の見積書で「車両本体価格」だけでなく、登録費用、税金、保険、リサイクル関連費用まで分けて見てください。2026年4月以降は環境性能割が廃止されていますが、見積書の項目名が分かりにくい場合は、何の税金・手数料なのかを確認する価値があります。
注意点:自治体差と未確定の制度見直し
自動車税・軽自動車税は全国で制度の骨格が決まっていますが、納付方法、通知時期、減免の申請方法、独自の軽減措置は自治体で違います。
東京都には、電気自動車、燃料電池自動車、プラグインハイブリッド自動車を対象にした都独自のZEV導入促進税制があります。東京都主税局の案内では、2025年度までに初回新規登録を受けた対象車について、初回新規登録時の月割分と翌年度から5年度分の自動車税種別割を課税免除としています。
一方で、軽自動車税の扱いは定置場のある市区町村が窓口です。普通車と軽自動車を同じ窓口で考えないことが大切です。
最後に、2026年度税制改正では環境性能割の廃止やグリーン化特例の延長が示されていますが、自動車関係税制は今後も見直しが続きます。車の固定費を比べるときは、購入時の一時費用よりも、次の3点を毎年確認する方が実用的です。
- 今年の年税額はいくらか
- 次の車検で重量税はいくらか
- 13年超の重課や自治体独自の軽減に該当するか
車を持つコストは、税金だけでは決まりません。それでも、普通車か軽自動車か、何年乗るか、いつ車検を迎えるかで、毎年の固定費ははっきり変わります。次に納税通知書が届いたら、金額だけでなく車検証の登録年月まで一緒に見ることが、見直しの出発点になります。
