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ガス料金の値上げはいつまで続くのか?都市ガス・プロパンの今後の見通し

ガス料金の値上げはいつまで続くのか?都市ガス・プロパンの今後の見通し

都市ガスは2026年5月検針分まで家計負担の上振れが確認できており、主因は政府支援の縮小・終了です。一方、プロパンガス(LPガス)は全国一律で一気に下がる材料がまだ弱く、地域差の大きい高止まりが続いています。

2026年4月22日時点の公開情報で見ると、「いつまで続くか」に明確な終点は出ていません。ただし、都市ガスは毎月同じように上がり続ける料金ではなく、LNGやLPGの輸入価格、為替、政府支援の有無で動きます。つまり、値上げが固定化しているというより、補助終了後の反動と原料相場の反映が続いている段階と見るのが実態に近いです。

  • 都市ガスは2026年3月までの政府支援が縮小し、4月・5月に請求額が上がりやすい流れになった
  • 大手3社では2026年5月検針分で、標準家庭の月額が東京ガスで193円、大阪ガスで195円、東邦ガスで184円上昇
  • LPガスは全国平均で大きくは下がっておらず、2026年3月の10m3価格は9,227円
  • LPガスは新ルールで料金の透明化が進んだが、すぐ全国一律の値下げにつながる制度ではない
目次

変更内容

まず押さえたいのは、都市ガスとLPガスでは上がり方の仕組みが違うことです。

都市ガスは「補助縮小」と「原料費調整」が重なった

資源エネルギー庁によると、都市ガス料金への支援は2026年1月使用分・2月使用分が18円/㎥、2026年3月使用分が6円/㎥でした。つまり、春にかけて補助が細くなり、その後は支援がなくなる前提で請求額が戻りやすくなっています。

大手各社の発表でも、この動きがそのまま表れています。

  • 東京ガスは2026年5月検針分で、東京地区等の標準家庭(30m3/月)が前月比193円上昇
  • 大阪ガスは2026年4月検針分で標準家庭が前月比414円上昇、さらに2026年5月検針分で195円上昇
  • 東邦ガスは2026年4月検針分で平均家庭が前月比402円上昇、2026年5月検針分で184円上昇

2026年4月の値上がり幅が大きいのは、3月検針分の18円/㎥引きが4月検針分では6円/㎥引きに縮んだからです。5月はその支援が剥がれ、原料費調整分がそのまま効きやすくなりました。

LPガスは全国平均では高止まり、しかも地域差が大きい

LPガスは都市ガスのような全国一律の料金制度ではありません。石油情報センターの速報では、2026年3月24日時点の全国平均は次の通りです。

  • 5m3: 5,676円
  • 10m3: 9,227円
  • 20m3: 15,940円

1年前の2025年3月25日と比べると、全国平均の10m3は9,171円から9,227円へ56円上昇しました。急騰ではない一方、はっきり下がったとも言いにくい水準です。

地域差も大きく、2026年3月の10m3価格は北海道11,187円、関東8,638円、中国9,696円でした。同じ10m3でも地域で2,000円超の差が出ており、家計への重さは住んでいる場所でかなり変わります。

ここがポイント: 都市ガスは補助終了の影響が目先の値上がりを作り、LPガスは地域差の大きい高止まりが続いています。見るべき数字は「原料相場」だけでなく、「補助の有無」と「自分の契約地域」です。

対象者

影響を受けやすい人は、都市ガスとLPガスで少し違います。

都市ガス

  • 東京ガス、大阪ガス、東邦ガスなどの一般料金契約を使う家庭
  • 年間契約量1,000万㎥未満の企業等
  • 冬の使用量が多かった家庭ほど、補助縮小後の反動を感じやすい契約者

LPガス

  • 戸建てでLPガスを使う世帯
  • 地方部や都市ガス導管が来ていない地域の世帯
  • 賃貸住宅でLPガス契約が建物側で実質固定されやすい入居者

特にLPガスは、利用者が価格を比較しにくいまま契約を続けているケースがあります。そこで経済産業省は2025年4月2日から、基本料金・従量料金・設備料金を分けて知らせる三部料金制の徹底や、LPガスと関係のない設備費用を料金に上乗せすることの禁止を始めました。

開始時期

「いつ上がったのか」を時系列で見ると、流れが分かりやすくなります。

都市ガスの主な節目

  • 2026年1月使用分・2月使用分: 政府支援は18円/㎥
  • 2026年3月使用分: 政府支援は6円/㎥
  • 2026年4月検針分: 補助縮小の影響が請求額に反映
  • 2026年5月検針分: 補助終了後の料金水準が表れやすい局面

都市ガスの原料費調整制度では、3か月平均の原料価格が3か月後の検針分に反映されます。東京ガスもこの仕組みを案内しており、足元の相場がすぐ翌月に出るわけではありません。値上げも値下げも、少し遅れて家計に届きます。

LPガスの制度面の節目

  • 2024年7月2日: 過大な営業行為の制限、入居希望者への料金情報提供などの新規律が施行
  • 2025年4月2日: 三部料金制の徹底、設備費用の外出し表示・計上禁止が施行

ただし、2025年4月施行分のうち、LPガスと無関係な設備費用の請求禁止や、賃貸向けでの消費設備費用の請求禁止は新規契約に係る料金に適用とされています。既存契約の請求が一斉に下がる制度ではありません。

生活への影響

家計への影響は、都市ガスのほうが「月ごとの変化」が見えやすく、LPガスのほうが「地域差」と「契約差」が重く出ます。

都市ガスは春の請求額に反動が出やすい

2026年春の都市ガスは、原料相場そのものよりも、補助の縮小・終了が請求額を押し上げた面が大きいです。たとえば大阪ガスでは、2026年4月検針分の標準家庭料金が3月より414円上がりましたが、内訳を見ると政府支援の値引き額が543円から182円へ縮小しています。家計から見ると、「ガスを急に多く使ったから高い」というより、補助条件が変わった影響が大きい月でした。

LPガスは「同じ使い方でも高い地域がある」

LPガスは全国平均だけでは実感をつかみにくい料金です。都市ガスが使えない地域では代替手段が少なく、賃貸住宅では入居者が販売事業者を選べない場合もあります。そのため、相場が落ち着いても請求額がすぐ軽くなるとは限りません。

料金透明化の新ルールは前進ですが、効き目は段階的です。短期的には請求書が分かりやすくなる効果が先で、家計負担が一斉に軽くなる効果はこれからと見たほうが現実的です。

必要な対応

今すぐ確認しておきたい点は多くありません。ですが、確認する場所を間違えると実感より判断が遅れます。

都市ガス利用者

  • 検針票やマイページで、2026年3月分・4月分・5月分の単価差を確認する
  • 自分の契約が一般料金か、割引メニューかを確認する
  • 料金の上下を「使用量」だけでなく、原料費調整額と政府支援の有無で見る

LPガス利用者

  • 請求書が基本料金・従量料金・設備料金の3区分で示されているかを見る
  • 同じ地域の相場と比べ、自宅の単価が極端に高くないか確認する
  • 賃貸住宅なら、入居前や更新時にLPガス料金の提示を受けられるか確認する
  • 自治体の支援情報を調べる。LPガス支援は全国一律ではなく、地方公共団体ごとの実施だからです

注意点

最後に、誤解しやすい点を整理しておきます。

  • 都市ガスの値上げが永遠に続くと決まったわけではありません。 原料費調整制度なので、LNG・LPG輸入価格や為替が落ち着けば下がる月もあります。
  • 2026年春の値上がりは、補助縮小の影響が大きいです。 料金メニュー自体が一斉改定された話とは分けて見る必要があります。
  • LPガスは新ルールが入っても、既存契約の請求がすぐ大幅に下がるとは限りません。 特に新規契約だけにかかる規制もあります。
  • LPガス支援は自治体単位です。 都市ガスのように全国一律の値引き単価が続く仕組みではありません。

現時点で言える実務的な結論はシンプルです。都市ガスは2026年5月検針分までは上がりやすい流れが確認済みで、その先は原料相場次第です。LPガスは制度改革で透明化は進むが、家計負担の軽さをすぐ期待しにくい。次に見るべきなのは、都市ガスなら各社の次回検針分単価、LPガスなら自分の請求書の内訳と自治体支援の有無です。

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