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健康保険料は2026年度どう変わる?協会けんぽの改定と現役世代の負担増を整理

健康保険料は2026年度どう変わる?協会けんぽの改定と現役世代の負担増を整理

健康保険料は2026年度どう変わる?協会けんぽの改定と現役世代の負担増を整理

2026年度は、協会けんぽの健康保険料率自体は平均で10.0%から9.9%へ下がった一方、介護保険料率の引き上げと子ども・子育て支援金の新設で、手取りへの負担感はむしろ増えやすい状況です。

とくに会社員やその家族が気にしたいのは、4月支給分や5月納付分から給与明細の控除項目が変わる点です。2026年5月8日時点の公表情報をもとに、何が変わったのか、誰に影響するのかを順に整理します。

  • 協会けんぽの平均健康保険料率は2026年度に10.0%→9.9%
  • 40歳から64歳の介護保険料率は1.59%→1.62%
  • 2026年4月分から子ども・子育て支援金率0.23%が上乗せ開始
  • 健保組合や国民健康保険は別計算なので、自分の加入先確認が必須
目次

変更内容

まず押さえたいのは、健康保険料が一律に下がるわけではないという点です。

協会けんぽの健康保険料率は平均で引き下げ

協会けんぽは2026年度の収支見込みで、平均保険料率を2025年度の10.0%から9.9%に設定しました。適用は2026年3月分(4月納付分)からです。

都道府県ごとの料率には差があり、2026年度は新潟県9.21%が低く、佐賀県10.55%が高い水準です。東京都は9.85%です。同じ年収でも、勤務地や加入支部で保険料は変わります。

40歳から64歳は介護保険料率が上がる

40歳から64歳の第2号被保険者は、健康保険料に加えて介護保険料も負担します。こちらは全国一律で、2026年度は1.59%から1.62%へ引き上げです。

2026年4月から子ども・子育て支援金が始まる

2026年4月分から、医療保険料とあわせて子ども・子育て支援金率0.23%が追加されました。被用者保険では労使折半なので、本人負担は原則その半分です。

ここがポイント: 健康保険料率だけを見ると下がった人が多くても、2026年度は新しい支援金が加わるため、給与明細の総控除額では増えるケースがあります。

対象者

影響の受け方は、加入している保険で違います。

主に影響する人

  • 協会けんぽに加入する会社員とその事業主
  • そのうち40歳から64歳の人は、介護保険料率の引き上げも同時に受ける
  • 任意継続被保険者は、一般被保険者と適用月が一部異なる

同じ「健康保険」でも一律ではない人

  • 健保組合: 組合ごとに保険料率が異なる
  • 国民健康保険: 市区町村ごとの条例や算定方式で決まる
  • 後期高齢者医療制度: 別の保険料体系で動く

そのため、「健康保険料は今後いくらになるか」に全国共通の1つの答えはありません。まずは自分が協会けんぽなのか、健保組合なのか、国民健康保険なのかを確認する必要があります。

開始時期

適用日を混同しやすいので、ここは分けて見た方が早いです。

  • 健康保険料率の改定: 2026年3月分(4月納付分)から
  • 介護保険料率の改定: 2026年3月分(4月納付分)から
  • 子ども・子育て支援金率: 2026年4月分(5月納付分)から
  • 任意継続被保険者の支援金率: 2026年4月分(4月納付分)から

給与明細では、会社の締め日や控除のタイミングで見え方がずれることがあります。4月分の給与と5月分の給与で、控除項目が変わっていないかを確認したいところです。

生活への影響

負担感をつかむには、料率だけでなく実額で見るのが早いです。

標準報酬月額30万円でみた目安

協会けんぽの平均料率を前提にすると、本人負担の月額目安は次のようになります。

  • 健康保険料: 2025年度 1万5,000円 → 2026年度 1万4,850円
  • 子ども・子育て支援金: 2026年度から 約345円 追加
  • 40歳から64歳の介護保険料: 約2,385円約2,430円

この前提だと、月ベースの増減はおおむね次の通りです。

  • 40歳未満: 約195円の負担増
  • 40歳から64歳: 約240円から285円程度の負担増

実際の金額は都道府県の料率、標準報酬月額、賞与、加入先で変わります。ただ、2026年度は「健康保険が少し下がったので楽になる」とまでは言いにくいのが実態です。

なぜ今後も重くなりやすいのか

背景ははっきりしています。医療費全体が増えているからです。

医療費の総額が増えている

厚生労働省の公表では、2023年度の概算医療費は47.3兆円で、前年度比2.9%増でした。協会けんぽも2026年度見込みで、支出が2025年度決算見込みより1,951億円増えるとしています。増加要因は、主に加入者1人当たり医療給付費の増加です。

高齢者医療を支える構造も現役世代に重い

厚生労働省は、後期高齢者の医療費について、窓口負担を除いて約4割が現役世代の支援金でまかなわれていると説明しています。制度導入時と比べると、後期高齢者1人当たり保険料は1.2倍、現役世代1人当たりの後期高齢者支援金は1.7倍に増えたとされます。

2024年度からは、その伸び率をそろえる見直しが始まりました。現役世代の負担増を抑える狙いはありますが、医療費そのものが増え続ければ、保険料の押し下げ余地は限られます。

必要な対応

家計側でやることは多くありませんが、確認不足だと見落としやすい部分があります。

  • 4月分、5月分の給与明細の控除欄を確認する
  • 勤務先の健康保険が協会けんぽか健保組合かを確認する
  • 40歳到達時、または64歳を超える時期は介護保険料の有無を確認する
  • 退職や転職の予定がある人は、任意継続と国民健康保険の比較を早めにする
  • 賞与月は賞与からの控除増も見ておく

注意点

今後の負担を考えるうえで、まだ確定していない話もあります。

進行中の制度改革はあるが、すぐに給与明細へ反映するとは限らない

厚生労働省は2026年4月8日更新の資料で、医療保険制度改革として次の見直しを示しています。

  • OTC類似薬の保険給付範囲の見直し
  • 高額療養費の年間上限の新設
  • 後期高齢者医療制度での金融所得の反映見直し

ただし、これは国会提出中の法案を含む検討段階の内容です。成立時期や実施時期が動く可能性があるため、2026年5月時点では「次の負担調整候補」として見るのが妥当です。

国民健康保険は自治体差が大きい

自営業やフリーランスが入る国民健康保険は、市区町村ごとに保険料の算定方式や均等割、所得割、軽減措置が異なります。会社員向けの協会けんぽの議論を、そのまま自分の保険料に当てはめない方が安全です。

今後の注目点

最後に、次に見るべき点だけ絞ると次の3つです。

  • 2026年春以降の給与明細で総控除額がどう変わったか
  • 健保組合や自治体が出す独自の保険料率・保険料通知
  • 国会審議中の医療保険制度改革が、実際にいつ施行されるか

健康保険料は、今年は「下がった」と言い切れる年ではありません。平均料率は下がっても、支援金の新設と医療費増で、現役世代の負担はなお重いままです。次に見るべきなのは、料率表よりも、あなたの給与明細と加入先の正式通知です。

参照リンク

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